TROIS

観劇後に気合があったときだけ書きます

2015-01-01から1年間の記事一覧

『星逢一夜』一揆について

星逢という物語の中に全部必要情報は詰まっていると思うので、義務教育レベルの歴史知識があれば他には何もいらないとは思うのですが、個人的にその最低限知識すら怪しいふしがあり、念のため調べてみました。 史実と異なる部分と注記があっても、まずその大…

『星逢一夜』再考

後だしじゃんけんにもほどがあるのですが、初日観劇した際に、お泉をもらってくれ、と源太が土下座をするのを見た瞬間、え?そんなことをしてしまうの??と彼のその行動を正直飲み込みがたく思いました。土下座には、なにか抗いがたい力によって強制的にさ…

7/17 18 宝塚『星逢一夜』2

○紀之介について みそっかすで育てられて、放り出されていたくせに兄がいなくなったとたんに代用品として都にのぼるよう命じられる。あなたの選択にお家の存続がかかっていることを忘れぬように、というきっぱりとした彼への母の言葉は、そうならない道をた…

7/17 18 宝塚『星逢一夜』(正しくは1点しんにょう)

初日、二日目と観劇してきました。 悲しいものだけではなく、美しいものを見ても人は涙がこぼれるんだなと、改めて思いました。美しいといっても遠くに置いて距離を保ったまま美しいと思うのじゃなく、掌に拾い上げてしげしげと眺めたくなる、いつか見た、あ…

6/11『エリザベート』を観て

2011年の東宝版ロミジュリ初演以来、小池先生(の演出)に翻弄されている身です、とはじめたら身の上相談のようになってしまった。2012年で岡田さんのフランツに落ちた東宝版、マイ初見エリザでは、この作品をハプスブルク家の物語と思い、トートを基本的に…

宝塚雪組『アル・カポネ―スカーフェイスに秘められた真実―』について

ついて、ぐだぐだと。 見てろアメリカ!とメンチを切ったり、俺たちのアメリカンドリームが叶うんだ!と瞳を輝かせるアルが一番認めてほしかったのはアメリカという国で、一番恋してたのもアメリカなんじゃないの?とぼんやり考えて、アルカポネさまとんだひ…

5/26 宝塚雪組『アル・カポネ―スカーフェイスに秘められた真実―』

手にした葉巻をベンの顔に押し付けるのか、ぐらいの距離まで近づけてから、煙を吹きかけるだけにとどめるいじめや、壁に葉巻を押し付けて消すのも見たかったけど、「殺れ」とか「民法、刑法、刑事訴訟法」(空中を葉巻で指しながら)が見られたのでもうそれ…

DC 宝塚雪組『アル・カポネ―スカーフェイスに秘められた真実―』

演じる側の人はいつまでも役を引きずっていないで、目の前にある自分が今演じる役のことを一番に考えるのが正しいのだろうし、それでも過去の役をいつまでもひきずってしまうのがファン心理だよなあと思うのだけど、今やっている役のこの部分の表現は、感情…

5/9 11:00 宝塚雪組『アル・カポネ ―スカーフェイスに秘められた真実―』

エリオットとの愛憎劇を見るなら下手、メアリーとの恋愛模様を見るなら上手 「スカーフェイス」が封切られたのがアル・カポネが捕まった年、遡ればアル・カポネがマフィア現役時代に映画の製作は既に開始されていた、というところは、犯罪者本人が生きてるの…

5/8 宝塚雪組『アル・カポネ ―スカーフェイスに秘められた真実―』

自分のための備忘録なのに書き留めきれてないまま観続けてるんじゃ世話ねえぜ!と思いつつ、3、4月のあれこれをすっとばしてのアル・カポネです。 自分の好きな役者さんの真ん中の姿を見られる幸せ、また、お芝居がたっぷり見られる幸せを噛み締めています。…

2/13『マーキュリー・ファー』

サウンドオブミュージック、エーデルワイス、薔薇と核兵器に乾杯、ナパーム弾、子どもエルビス、花火、ベトナム戦争、パタフライの色、パーティの意味 「どこに在るんだ/もっとやさしくてあったかい星」どこかの時代の荒涼したどこかの街。バタフライと呼ば…

2/2マチネ、4ソワレ『SHOW-ism VIII 【∞/ユイット】』 

パリのどこかにひっそりと建つオテル・ド・ユイット。その豪奢なホテルの住人となる資格は「ユイット」と呼ばれる不老不死の存在であること。ただ一人の例外はオーナー兼支配人のムッシュー・アンの恋人、マドモアゼル・シスだった。無限の命を持つ彼は、有…

1/4、5 宝塚雪組 ミュージカル『ルパン三世 ―王妃の首飾りを追え!―』

雪組ルパン/FG見てきました。そのときどきの好きなものにかまけすぎて、宝塚はご無沙汰気味だったのですが、ひさびさの観劇が、ちょっとどうしようかなこれ、と天を仰ぎ見るくらい楽しくて、現在進行形でまいっています。お芝居については、もともと演劇・…