TROIS

観劇後に気合があったときだけ書きます

ALTAR BOYZ 2012 2/1、2

こちらのブログの方から反応をいただくことがあまりなかったので、拍手、日記への直接のコメントとても嬉しいです。
お返事させていただきましたので、お心当たりの方はひとつ前の記事をご覧ください。






「禍の街、新宿に幸あれ!」

○2/2(木)現在 ALTAR BOYZ 観劇記録
1/28 昼 RED
1/29 昼 RED
1/29 夜 ORANGE
1/30 夜 RED
2/1 夜 RED
2/2 夜 RED

本記事ももちろんネタバレしております。



平日に駆け込むのもかなりむりがあるなあと思いつつ、行く筈で無かったトークショー付き水曜日に滑り込んできたりと、この舞台へは節操なくしても仕方ないと思い込んでいる節がありますが、同様の病気を患っている方はきっと沢山いらっしゃる筈です。
「だから、もし君が今も言えない悩みを心の中に隠していても、もしもその悩みが僕と同じようなものだったとしても、心配はいらないよ。それは恥じるべきものでもなんでもない。君は、絶対に一人じゃないんだよ」
ここでうろ覚えでこの台詞を挿入するさいていさ加減ですが、同意は得られると信じている。
そんなこんなで19時半ばに新宿歌舞伎町を全力疾走で駆け抜ける女がいたらきっと私です。順調にヘビー級の邪悪な魂を肥え太らせております。観劇時はかなりまっさらな目で彼らを観ているつもりではいるのですが。
会いに行けるアイドル、アルターボーイズ来日公演が新宿FACEで観られるのは2/14まで!


死のダンサーを注視しすぎたときのように、脳内ではらちアブを踊らせられるのにその動きを言葉でどうやって表現したら良いかわからないし、自分の身体で表現するのももちろんきびしく、と頭を抱える今日この頃です。
きょうのあぶらはむ、を書き連ねたいと言いつつ、やっぱり毎回見えないなにかに胸を射られて手拍子の手を止めかけるポイントは定まってくるわけです。たとえば「教会のきまり」の「ひざ、ついてい〜の〜お〜て〜」のところでの、マイクを正面で両手持ちして、1、2、3、4とリズム刻みながら笑顔で身体仰け反らせるところや、「ひざ、ついて祈れ〜ジーザス!」の流れで横を向いて手首をくっと折りながら人さし指で膝を示す動作、「sit down お説教聴いて〜」で肩をぶつけるルークのあまりの勢いにむっとした表情をつくってとがめるところ。あの曲の振付が全体的にアイドルっぽいのがいけないのだと。
注視ポイントがそういった感じに定まってきていつつ、もう毎回毎回観るたびに深く聴きいって考えてしまうシーンではあるのですが、2/1(水)のらちアブちゃんのI believe前のくだり、「ちょっと待ってください、それでは私がこのバンドに〜」からの流れがほんとうに素晴らしかったです。彼の「いつか、ここにいる意味がわかる日がくればいいと」を聴いた瞬間、ぱっとみんなだいじょうぶさの「なぜぼくは ここにいる」という歌詞が浮かんできて、あれってここに繋がっていたのだろうか、とそう願って彼があの歌詞を書いたのだとしたらもうたまらないなあと、すっと感じさせてしまうほど、切々と伝わってくるなにかがありました。「でも、僕が感じてたのは、その、もっと、大切な、本当の…」と言葉に詰まるアブちゃんに、後ろからかけられたフアンちゃんの「家族やな」で顔をぐしゃっと歪めて深く頷くところ。I believeも「不安、ためらい 心迷わす」の恐る恐るといった歌い方、「信じることがすべて」はその字面そのままの言い切りの意味を含んでいないなあと、「これでほんとうにいいんでしょうか?」というそれこそ不安とためらいに満ち満ちた響きにどうしようもなく胸をつかれてしまって、そこからぐっとためて、ためて、それからのそっと囁くような、静寂にぽつんとひとつ落とされたような「アイ ビリーヴ」
「これには理由があるんでしょう?願えばうまくいくんでしょう?だから、私はあなたたちを信じます。今の私の心は不安に満ち満ちてはいるけれど、でも私はただ、自分がそうしたいからそうするだけです。それが全て」と4人になにかを強いるわけでなく、彼の、自分自身がその言葉通りにただいようとする姿勢の表れのように感じてしまいました。執着が見えないというのではなくて、ひどく必死なのに凛とした清々しさがあるというか。
そんな初めてあのくだりを観た人のようなことを考えながらの昨日で、今日は「アブちゃんはよそいき一人称が「私」で普段は「ぼく」なのかな〜」とかいったい君は観劇何回目なんだい?というような一見さんのようなことを考えていました。つまり、毎回新鮮な気持ちで臨んでいるということで、新鮮な気持ちが浮かんでくるような素敵なものを彼から与えられているということで。容姿のかわいさとか歌のうまさとかダンスのキレとかそういうのだけじゃなくて、彼はは私のアイドルなんだなあと改めて感じました。こんなに幸せな気持ちを毎回受け取ってしまっていいのだろうかと思う。おそろしくきれいごとしか口にできない人間のようになっているけれど、本当に本心だから自分でも困っている。





そんなI believe前のくだりを書き出してみたけれど、間に言葉が足りなかったり順番を間違っていたり微妙に言い回しが違う気がするのでつっこみください。
※2/5 有り難くもコメントでツッコミ頂いたので加筆修正しました!

「でも、断りました。サインしませんでした。なぜなら、一つの星は星たちの連なる星座ほど明るくなれぬがゆえ。一つの声は、声たちの連なるうつくしきハーモニーとはなれぬがゆえ。覚えていますか。最初に神の声が私たちに告げたことを。私は一番最初、このバンドに間違って入ったのだと思っていました。ユダヤ人の私がキリスト教のバンドですからね。冗談か事故でしかそんなことは起こりませんよ。あるいは、私の心が試されているのかもしれないと思いました。……でも、やめようと思ったことは一度もなかった。いつか、私がここにいる意味がわかる日がくればいいと。信じる力を試されている、そうなのかもしれません。……でもそれは、私に限ったことではないんです。
私は、この仲間たちと人生で最も素敵な時間を過ごしてきました。それは、レディ・ガガとも、バージンレコードとも、ソニーのひとたちとも、取引できない!もちろん僕らは一人一人違う人間だって知っているけど!でも、僕が感じてたのは、なんというか、その、…もっと、……大切な、……本当の……」

パズルのように言葉のピースをはめてみては、なんだかしっくりこない気がすると首をひねっております。

「そんなださいもん、このダンスフロアのミュージックで、けちらしてやろうぜ!」
「音楽はいつもピンチを打開してくれる爆弾さ!」
「あたしたちのこのいかしたポップミュージックの光で、この会場の罪ある魂を洗い清め〜」
「おやまあ私たちがちょーっと留守にしている間に、皆さんこんな堕落した生活を送って!」
「神の手引きにより世界は救われました!不可能は、ありません!」

ひとつひとつの言い回しがとても好きで、日常的に使いたくなってしまう!