TROIS

観劇後に気合があったときだけ書きます

12/2 「プロミセス・プロミセス」稽古場見学


ミュージカル「プロミセス・プロミセス」稽古場見学をしてきました。
公演日程は12/15(土)〜23(日)、新国立劇場中劇場にて。
ご出演は中川晃教さん、藤岡正明さん、大和悠河さん、樹里咲穂さん、浜畑賢吉さん他
公式URL:http://www.promises.jp/



今回は特別に、本番に先駆けて、Overture、オリジナル版にはない、ヒロインのフランがメインの曲、1幕最後のクリスマスパーティーの曲(ターキー・ラーキー・タイム?)の3曲を見学させていただきました。
3曲ともノリがよく、特にクリスマスパーティーの曲はとてもダンサブルで、アンサンブルさん方がパーティーでいきいきと踊られる姿も見ていてわくわくするようで、これからクリスマスの時期に向けて気持ちを盛り上げるのにぴったりだなと思いました。

以下は一番記憶に残ったOvertureについて。

従業員万単位の大企業で働きながら、野心を燃やしつつも一平社員として突出することなく埋れているチャックが、会社で彼がどういう状況に置かれているかをわかりやすくあらわす導入場面。17時半の定時を過ぎても残業をすることでできる部下アピールをしようと試みるも、シェルドレイク部長はそんなチャックの声かけに耳を貸すことなく、彼を無視して前を通り過ぎてゆく。
チャックが密かに思いを寄せているフランも同じように彼のことをほとんど気にかけていない。
はじめに登場したチャックの妄想のなかのフランはぐいぐいと彼に迫るけれど、それをみなさんに事実としてお見せするのはフェアじゃないと、録画映像の早巻き戻しをするように場面を彼女の登場前に戻して(ぎゅるぎゅるという巻き戻し音にあわせて逆回しで先ほどの動作をなぞるフランの動きも面白い箇所)、きちんとやり直す場面がコミカルでありつつも、そうせざるを得ないチャックのいじらしさがひしひし伝わってくるようです。彼というキャラクターの親しみやすさを感じさせて、ぐいと観客を物語に引き込ませるシーンだなと思いました。チャックから客席に呼びかけてこちらと目線を同じくするような台詞も。
ほんの数分のシーンを拝見しただけながら、中川さんのあわれっぽくも茶目っ気たっぷりの演技がチャックというキャラクターにマッチしていたなと思います。大和さんのフランも、佇まいやちょっとした動きから、見ていてチャックが思いを寄せるのもわかるなあという魅力がじゅうにぶんに伝わってくる女性を演じられていて、この二人に岡田さんのシェルドレイク部長がどういったふうに絡んでくるのか、また、藤岡さんがどんなチャックを演じられるかもとても楽しみです。
アンサンブルさん方もそんなに躍動的な動きをするのに向いていないであろうオフィスカジュアルあるいはスーツの衣装では大変なのでは、というくらいめいっぱい踊って歌っていらしたので、本番衣装を着られた状態でのこのシーンを早く見たいなと思いました。